先日、深山公園で、5.5kmランニング&階段ダッシュ&スクワットしました。
車を運転して帰宅する途中、右膝に鈍い痛みが出てきたので、車を運転しながら、右の内側広筋のあたりを指で押圧(おうあつ)してマッサージしました。
するとアッという間に膝の痛みが消失しました。
今回は膝に痛みを引き起こす内側広筋について考察してみました。
目次
内側広筋は大腿四頭筋の一つ
内側広筋は、大腿四頭筋を構成している四つの筋肉の一つです。
膝にグッと力をいれると、内側広筋がグッと収縮して盛り上がります。
大腿四頭筋は膝を伸ばす筋肉です。
平坦な道では、膝をあまり曲げなくてもランニングすることができます。
しかし階段ダッシュやスクワットでは、膝関節を大きく曲げなければならないため、通常のランニング以上に大腿四頭筋に大きな負担がかかります。
階段を降りる時に筋肉を痛める
特に階段を降りる時、大腿四頭筋は力が入った状態で伸ばされてしまいます。
力を入れた筋肉が伸ばされるのが「遠心性収縮」ですね。
筋肉の収縮の仕方には、遠心性収縮の他に、求心性収縮と等尺性収縮があります。
求心性収縮とは、筋肉が力を出しながら短縮する収縮です。
例えば階段を登る時に、階段に乗せた方の足の太ももの前面を触ってみて下さい。
大腿四頭筋がグッと収縮しながら、力を発揮していますよね。これが求心性収縮です。
等尺性収縮とは、筋肉の長さが変わらないまま力を発揮する収縮です。
例えば肘を90度に曲げてバーベルを動かさずに保持した時、上腕の筋肉は伸びも縮みもせずに、長さを変えずに力を発揮していますよね。これが等尺性収縮です。
これら三つの筋肉の収縮の中で、筋肉にとって最も大きな負担がかかるのが遠心性収縮です。
力を入れたまま無理やり引き伸ばされるようなものですから、筋肉にとっては大きな負担となりますよね。
階段ダッシュでは、階段を登る時よりも、降りる時のほうが、大腿四頭筋には負担がかかります。
スクワットでは、しゃがみ込む時のほうが、大腿四頭筋には負担がかかります。
しゃがみ込む時は、大腿四頭筋の力は抜けているのではないかと思われるかもしれません。
しかし動作中には筋肉が完全に脱力して弛緩(しかん)してしまうことはありません。
遠心性収縮では常に力をコントロールしながら筋肉は伸びているのです。
大腿四頭筋の端は、腱になって膝の下に付着している
大腿四頭筋を構成する筋肉はすべて、その先端が腱になりながら、膝のお皿を覆いながら弁慶の泣き所の骨(脛骨:けいこつ)の上に付着しています。
大腿四頭筋がコリ固まると、腱が引っ張られるようになり、膝の周囲に痛みを出すと考えられます。
トレーニング直後のマッサージが効く!
階段ダッシュやスクワットした後に、膝の周囲が痛くなったら、すぐに大腿四頭筋をマッサージしましょう。
私の場合は今回、トレーニング直後に膝の内側に鈍い痛みが生じたのですが、上の写真にあるポイントをしっかり押圧(おうあつ)するだけで痛みは消失しました。
押圧(おうあつ)とはグリグリとマッサージするのではなく、筋肉に対して数秒ほど垂直に指で圧を加えて、パッと離すマッサージ法です。
コリ固まった筋肉は血行が悪化して、血液、リンパ液、体液が溜まっています。
指で圧を加えてそれらを絞り出し、パッと離すことで周りから新鮮な血液、リンパ液、体液を流し込むマッサージ法です。
トレーニング直後に下手にストレッチすると、固まった筋肉を無理やり伸ばすことになります。
トレーニング直後は、ストレッチよりもセルフマッサージをする方が、遙かに効果的ですよ!