今回は、膝関節に痛み引き起こす筋肉の「内側広筋」「外側広筋」のケア方法について考えます。
目次
まずは大腿四頭筋を完全理解
ランナーやウォーカーなら大腿四頭筋(だいたいしとうきん)という言葉を聞いたことがあるはずです。
太ももの前面にある大きな筋肉で「大腿直筋(だいたいちょっきん)」・「外側広筋(がいそくこうきん)」・「中間広筋(ちゅうかんこうきん)」・「内側広筋(ないそくこうきん)」の四つに分かれています。
ランナーが注目すべき筋肉は「内側広筋」と「外側広筋」です。
内側広筋(ないそくこうきん)
膝頭の内側や、その少し上が痛い場合、内側広筋の疲労と筋硬結が原因の場合が多々あります。
膝にグッと力を入れて伸ばすと膝頭の上内側が盛り上がります。
その筋肉が内側広筋です。
大腿直筋や中間広筋は、膝頭に対して真っ直ぐ付着しているため、膝を曲げた時の負荷を直線的に受け止めることができます。
しかし内側広筋は太もも内側から膝頭に向かって大腿骨を巻き込む形で斜めに付着しています。
そのため、膝に加わる衝撃が筋肉に対して捻じれるように加わるため、その負担はかなり大きくなります。
外側広筋(がいそくこうきん)
膝頭の外側や、その少し上が痛い場合は、外側広筋の疲労と筋硬結が原因の場合が多々あります。
外側広筋は太ももの外側を巻き込むように包み込みながら、膝頭に向かって斜めに付着しています。
内側広筋と同様に、膝に加わる衝撃が筋肉に対して斜めに捻じれながら加わるため、負担が大きくなります。
外側広筋は大腿骨の上部に付着しているので、股関節にも鈍い痛みを送る場合があります。
内側広筋・外側広筋のセルフマッサージ法
脱力した状態で太ももの内側、外側を押圧していくと、キャッと焼けるように痛いポイントがあるはずです。そこが筋硬結です。そのポイントを押圧していきましょう。
押圧は1回5秒ほどを10~15回、1日に数回繰り返しましょう。
筋硬結をほぐす時は、できるだけ脱力した状態を保つことが大切です。
上の写真では、分かりやすくするため立った状態で押圧していますが、できるだけ寝た状態で、脚の力を抜いた状態で押圧してください。
力が入って緊張した筋肉を押圧してもあまり効果はありません。
次回は膝の内側の少し下あたりに痛みを引き起こす、鵞足炎について解説したいと思います。