こんにちは。理学療法士の石部伸之です。
腰痛を引き起こす原因はいろいろあります。
その一つが「腸腰筋が固い」というものがあります。
今回は腰痛と腸腰筋の柔軟性低下の関係について考えてみました。
目次
腸腰筋(ちょうようきん)とは?

腸腰筋は、お腹の奥深くにあるとても強い筋肉です。
腸骨筋(ちょうこつきん)と大腰筋(だいようきん)を合わせた呼び方でもあります。

腸腰筋(腸骨筋&大腰筋)は上の図のように脊柱と大腿骨を繋げています。
腸腰筋が収縮すると大腿が上がります。

歩いたり走ったりする場合に、足を振り出すという大切な役割を担っています。
腸腰筋が短縮し固くなるとどうなるか?

背骨は緩やかなS字カーブを描いており、腰椎は前彎(前に彎曲)しています。
腸腰筋が固くなり、短縮してしまうと、腰椎が前に引っ張られてしまいます。
骨盤が前傾し、いわゆる「でっ尻(反り腰)」になります。
腸腰筋は何故、短縮し固くなのか?
椅子に座る時間が長いと、太ももが常に持ち上がった状態にあるため、腸腰筋は短縮し続けて固くなってしまいます。
椅子に座るよりもさらに悪いのが、しゃがみ込む姿勢です。

太ももとお腹がくっつくほど近づくので、腸腰筋はかなり収縮してしまいます。
長時間、しゃがみ込みつづけて草抜きなどをしたあと、立ち上がると腰が痛むのは、短縮した腸腰筋が腰椎を前に引っ張るようになってしまうからです。
腸腰筋のストレッチ

上のようなストレッチは、腸腰筋だけでなく、太もも前面にある大腿四頭筋も伸ばすことができます。上体が前に倒れないように注意しましょう。

椅子に座って行う場合は、お尻半分だけで椅子の座面に座り、反対の脚をしっかりと後ろに引くことで、腸腰筋をストレッチすることができます。
デスクワークの多い人は意識して腸腰筋をストレッチすることで腰痛の予防になりますよ。