先日の夜、ベッドに横たわってiPadを観ていたら、急にみぞおちが痛くなりました。

みぞおちとは、胸の中心で骨のない少し窪んだ箇所のことです。
何とも言えない違和感と痛みが約10分間続きました。
胸のあたりが痛む場合、最初に頭に思い浮かぶのが狭心症、心筋梗塞です。
手首で脈拍を測ってみると、不整脈もなく、正常に拍動しています。
立ち上がって深呼吸していると、徐々に違和感も痛みも消失。
チョッと心配になったので、この機会に「みぞおちの痛み」について調べてみました。
目次
みぞおちの奥には、多数の交感神経がある。

結論から言うと、私のみぞおちの痛みは、交感神経の圧迫が原因だったようです。
みぞおちは骨に覆われておらず、その奥には腹腔神経叢という複雑に入り組んだ交感神経や臓器があります。
そのため、みぞおちが圧迫されると痛みを感じます。
ボクシングなどの格闘技で、みぞおちを急所として殴るのはこのためですね。
私のiPadは12.9インチの一番大きなiPad Proです。
そのiPadをみぞおちの上に乗せていたので、交感神経が圧迫されて、不快な痛みが生じたのだと思います。
それ以来、みぞおちの上にiPad Proを乗せていないので、みぞおちの痛みや違和感は生じません。
しかしみぞおちの違和感や痛みは、心筋梗塞や狭心症によっても引き起こされることがあるので、決して侮ってはいけません。
みぞおちの痛みには注意が必要です
「みぞおちがなんとなく痛いな…」
そう感じても、放置してしまっている人も多いのではないでしょうか?
みぞおちの痛みや違和感は、圧迫による自律神経の刺激以外にも、様々な病気によって引き起こされます。
胃や腸の病気
食あたり、急性胃炎、逆流性食道炎などによる痛みは、傷んだモノを食べたり、飲んだりしなかったかどうかを確認しましょう。
胃潰瘍は、慢性的なストレスなどによって引き起こされる可能性もあります。
十二指腸潰瘍、盲腸といった病気も考えられます。
胆石症
胆石ができると、みぞおちが激しく痛みます。
その他の症状としては、肩にも響くような激しい痛みや、発熱、吐き気、嘔吐などもみられます。
膵臓の病気
膵臓は、肝臓と同じく「沈黙の臓器」とよばれ、病気の症状がでにくい臓器です。
そのため、膵臓がん、膵炎を患っていても発見が遅れる場合があります。
自律神経の乱れ
物理的にみぞおちを圧迫する以外にも、過剰なストレス、急激な温度差も自律神経の乱れを引き起こし、それが原因でみぞおちに痛みや違和感が生じます。
特に自律神経は、胃や十二指腸をもコントロールしているため注意が必要です。
心臓の病気
私の場合、みぞおちの違和感、痛みは一度だけでしたが、狭心症や心筋梗塞の前兆かもしれないので、今でも注意深く状態を観察しています。

狭心症とは心臓を養う血管(冠動脈)が徐々に狭くなり、血液が流れにくくなったために起こる症状です。
心筋梗塞とは、冠動脈が完全に詰まることで起こる発作です。
狭心症や軽い心筋梗塞の発作は、数分程度の短時間で終わり、その後は何もなかったかのように元通りになります。
そのため、あまり心配することなく放置してしまうため早期の発見が難しいといわれています。
しかし初期に現れる前兆の特徴をしっかりと理解しておけば、心筋梗塞や狭心症を回避できるはずです。
狭心症、軽い心筋梗塞の前兆
狭心症、軽い心筋梗塞の場合、前兆として次のような症状が出現します。
・胸が押される、締め付けられる感じがする。
・チクチク、ズキズキ、ヒリヒリ等の鋭い痛みではない
・数分から長くて30分くらいまで(数秒以内ではない)
・一度だけではなく、忘れた頃に再び繰り返される
・安静にしている時が多いが、運動中になることもある
・突然、上記の症状が起こる。
・身体に疲労感がある。
・おく歯の痛み、うずき、首が絞めつけられる感じ、肩のコリ、左腕のしびれやだるさが同時に起きることがある。
・症状が落ち着いたら、まるで何もなかったかのようである etc…。
狭心症・心筋梗塞は「運動や活動している時に起こるもの」と思っている方がいます。
しかし、安静時でも活動時でも、いつ起こるか分からないと考えておいた方がよいでしょう。
前兆を見逃さず、早期の治療が重要。
みぞおちに違和感や痛みがあり、狭心症や軽い心筋梗塞が疑われるようならば、身近の心臓専門医を受診することをお勧めします。
決して放置せず、きちんと医療機関で検査してもらい、必要ならば治療を受けるようにしましょう。
病院を受診する際には「いつから」「どの場所が」「どのように」「何分くらい」痛いのか、正確に説明できるようにしておくとよいでしょう。
私の場合も、みぞおちの違和感や痛みが再発するようなら、迷わず医療機関を受診するつもりです。