長距離、長時間におよぶスポーツでは、水分補給が非常に大切です。
ツーデーマーチなどのウォーキング大会で40㎞コースを歩く時も、水分を少量ずつ頻繁に摂取し続けなければ脱水症になりかねません。
しかしいちいちバックパックからペットボトルを抜き取って、蓋を開けて飲むのは手間も時間もかかります。
もっと手軽に、歩きながら簡単に水分補給できる方法はないだろうか?
そこで見つけたのがハイドレーションシステムと呼ばれるものです。
目次
ハイドレーションシステムとは?
ハイドレーションとは、吸引チューブが取り付けられたパックを背負うことで、歩きながら、走りながら、自転車に乗ったまま水分補給できる便利なシステムです。
水筒やペットボトルをいちいち出し入れする手間を省け、しかも頻繁に少量ずつ水分補給することができます。
ハイドレーションパックは最初、長距離の自転車ロードレースで、両手で自転車のハンドルを握ったまま水分補給するために開発されたと云われています。
その時は、ウェアに縫い付けた点滴の袋から、点滴チューブを吸っていたそうです。
現在では、ハイドレーションシステムも一般にかなり普及してきました。
第4回吉備路の山全山縦走大会でもハイドレーションを背負っている参加者を何人もみかけました。
ドイター・ストリーマー
私は以前からドイター製のバックパックを愛用してきました。
ドイター製のバックパックのほとんどがハイドレーション対応になっています。
ドイター社のハイドレーションシステム「ストリーマー」
ドイターのバックパックには内部にハイドレーション用スペースが設けられており、固定用ベルクロテープがあります。
チューブは肩口から出すことができ、ショルダーストラップに固定することができます。
ドイター製のバックパックとハイドレーションがあまりにも使い易いので、バックパックは全てドイターで統一しています。
どのバックパックにも、ストリーマーを装着することができるので便利ですよ。
ハイドレーションシステムの使用上の注意点
ハイドレーションは非常に便利ですが、何点かの使用上の注意点があります。
スポーツドリンクを入れるのはよくない
ハイドレーションは長時間スポーツする時に背負うことが多いはずです。
最初は冷やしていても、すぐに生温かくなってしまいます。
ハイドレーションはチューブを口にくわえて使用するので、どうしても唾液がチューブを逆流し、生温かいスポーツドリンクに唾液が混ざってしまいます。
スポーツドリンクは栄養が豊富なので、雑菌も簡単に繁殖するので注意が必要です。
スポーツドリンクを飲み過ぎてしまう。
普通はスポーツドリンクを2リットルも飲むことはあまりありませんよね。
ところが、ハイドレーションにスポーツドリンクを入れると、どうしても飲み過ぎてしまいます。
スポーツドリンクは飲み過ぎるとお腹を壊す原因になるので注意が必要です。
ツーデーマーチなどで40km以上を歩く場合は、ハイドレーションにお茶を2リットル入れ、ペットボトルのスポーツドリンクは別途持つようにするのが良いでしょう。
またはペットボトルは持たず、塩タブレットなどの固形物で塩分やミネラルを補給しても良いかもしれません。
綺麗に洗えていないと、内部にカビや雑菌が繁殖している
次項でも解説しますが、ハイドレーションシステムは洗いづらく、手入れもしづらい製品です。
綺麗に洗浄保管しておかなければ、内部にカビや雑菌が繁殖します。
実は第4回吉備路の山全山縦走大会で、私は大きな間違いを犯してしまいました。
それはハイドレーションにスポーツドリンクを入れていたこと、綺麗に洗浄できていなかったことです。
実は昨年は子供が二人とも受験で忙しかったので、大会に参加できず、ハイドレーションも使うことがありませんでした。
約2年ぶりにハイドレーションを使ったのですが、しっかりと洗浄できていないものを使用してしまったようです。
歩いている途中で何度もお腹が痛くなり、何回もトイレに行かなければなりませんでした。
結局、ハイドレーションに入れていたスポーツドリンクは破棄し、ペットボトルを飲んで吉備路の山全山縦走大会を途中から歩きました。
洗い方・手入れの仕方
ハイドレーションバックは、開口部が広いので洗浄も容易ですが、内部を完璧に乾燥させるのがチョッと難しいです。
洗浄後は日陰干し、最終的に内部を軽くドライヤーの冷風で乾かすのが良いでしょう。(熱風で乾かすと溶けるかもしれないので注意しましょう…)
問題は長いチューブの洗浄です。
ハイドレーションチューブに取り付けられた部品は、手で引っ張っても取れないほど強固にはめ込まれています。
ペンチなどで無理に引き抜こうとすると、チューブがボロボロになってしまうので止めましょう。
熱いお湯に30秒ほど浸けるだけでチューブが柔らかくなります。
お湯に浸けるだけで、超~簡単に部品をスポッと抜くことができます。
引き抜いた部品は、バラバラにしてしっかり洗浄し、乾燥させましょう。
チョッと長さが足りませんが百均にうっているブラシでも使えないことはありません。
しっかりとチューブ内側を洗浄したあとは、ドライヤーの冷風を吹き込んで乾かしましょう。
胸元にあるチューブから簡単に水分補給ができるハイドレーションシステムは、長距離ウォーキング、ウルトラマラソンなどでは必須アイテムですね!