鍛え抜いていますか?
今回は多くのランナー、ウォーカーを煩わす、お尻の奥の痛み「坐骨神経痛」の予防法、解消法について考察してみました。(坐骨神経と坐骨神経痛の基本についてはコチラの記事をチェック!⇒ 必読記事【お尻が痛いランナー必見! 坐骨神経痛を解消せよ!】)
お尻の奥の痛み(坐骨神経痛)を予防・解消するには次の三つのアプローチが必要です。
「臀部の筋肉をマッサージする」
「臀部の筋肉をストレッチし柔軟性を高める」
「臀部の筋肉を鍛えて強くする」
これらのうち、どれか一つが欠けても坐骨神経痛は解消しませんし、したとしてもすぐに再発します。
硬直した筋肉をマッサージでホグしても、その筋肉が弱ければ、またすぐに疲労して固くなります。
筋肉を鍛えても、柔軟性が乏しければ股関節の動きが悪くなり、筋肉は疲労します。
ランニング愛好家は、ランニングすることばかりに目を向けがちですが、マッサージ・ストレッチ・筋トレで、身体をケアすることを怠ってはなりません。
今回は「臀部の筋肉をマッサージする」方法を紹介します。
目次
坐骨神経痛を引き起こす臀部の筋肉を完全理解
お尻は大殿筋・中殿筋という大きな筋肉で覆われています。
その深部に、小殿筋・梨状筋・大腿方形筋といった小さな筋肉があります。
坐骨神経は梨状筋などの筋肉の下、またはその中を貫いて脚に伸びています。
ランニングをし過ぎると、梨状筋や大腿方形筋が疲労し固くコリコリになります。 必読記事 ⇒ 筋肉のコリを解剖生理学的に理解しよう!
コリコリになった筋肉は神経を圧迫します。血行も悪くなるので神経が刺激されます。
コリ固まった筋肉を見つけ出し、マッサージしてほぐせば、坐骨神経痛を予防、改善することができます。
筋肉にできた小さな筋線維のコリをほぐそう!
お尻の筋肉をマッサージする方法として、テニスボールやゴルフボールの上に寝転がる方法があります。
しかし理解してほしいのは、坐骨神経痛などの症状は筋肉にできた小さなコリが原因だということです。
【必読記事 ⇒ 筋肉のコリを解剖生理学的に理解しよう!】で解説したように、マッサージしてほぐすべきポイントは極めて小さくて狭いポイントです。けっして筋肉全体ではありません。
テニスボールやゴルフボールでは、筋肉全体をマッサージできても、筋線維のコリをピンポイントでホグすことはできません。
オススメの方法は、ボールペンやシャーペンを使って、ピンポイントで筋肉をほぐす方法です。
お尻をボールペンなどでゆっくり押さえていくと、他の箇所とは明らかに違う「焼けるような」感じがする点を見つけることができるはずです。
これを1回につき10回ほど押圧(おうあつ)しましょう。(一日に数回以上)
他人にマッサージしてもらうのとは違って、自分なら痛いポイントが確実に見つけることができます。
押す程度も自分でコントロールできるので非常に安全です。
感覚としては「痛気持ちいぃ~」程度で押圧しましょう!
大転子の位置を確認しよう!
お尻のあたりを適当に押圧しても、焼けるように痛いポイントを見つけることはできます。
しかし坐骨神経痛を引き起こしている梨状筋をより確実に見つける方法を紹介しておきます。
梨状筋などの深層外旋六筋は、大腿骨の大転子(だいてんし)という箇所に付着しています。
太ももの外側に、少し骨が出っ張った箇所があるはずです。ここが大転子の位置です。
この大転子の少し斜め上に窪んだような箇所があり、梨状筋はその深部に位置しています。
ボールペンでそのポイントを押して焼けるように痛いポイントがあれば、そこが筋線維がコリ固まった場所です。
一度に十回程度、痛気持ちいぃ~感覚がする範囲で、ボールペンで押圧しましょう。
特にランニングした後は梨状筋や中殿筋、小殿筋といった股関節周囲の筋肉はコリ固まっていますので、忘れずにケアしてみて下さい。
坐骨神経痛だけでなく、肩こり・腰痛の多くが、実は単に筋線維内にできたコリコリ(トリガ―ポイント)が原因であるということが非常にわかりやすく解説された書籍を紹介しておきます。
私が著書を執筆した時の参考文献でもあり、ランナーだけでなく身体を鍛えるアスリート必読の書ですよ。
次回は【坐骨神経痛を予防、解消する方法 その2】として「臀部の筋肉をストレッチし柔軟性を高める」方法について考察しますので乞うご期待!!
…to be continued(続く…)