今年の2月に「企画のたまご屋さん」に、ある企画(コードネーム・ファイヤーボール)を応募しました。
幸いにも時事通信出版局さんに企画を採用して頂き、著書第三作目の出版が決まりました。
自分では大変な幸運に恵まれたと思っています。
しかしこの幸運は決して単なる「運まかせ」だったわけではありません。
「何年間も、成功するかどうか分らないが、挑戦し続けてきた結果」です。
今回は「成功するかどうかわからないが、挑戦し続ける」ことの大切さについて考えてみました。
目次
企画が採用されるまでの「険しい道のり」
ファイヤーボールは決して一朝一夕にできあがった企画ではありません。
ファイヤーボールをまとめるまで、それこそ何十もの企画を考えてきました。
私は2014年に一度、書籍を商業出版しましたが、その後も何度か「企画のたまご屋さん」に企画を応募しました。
2015年に応募した企画「コリットリー」は、ある大手出版社(〇研社、セブン&〇出版)二社で検討して頂くことができました。
しかし結果的には出版までには至りませんでした。
私はその後も毎日の仕事で学んだこと、気づいたことを、コツコツとまとめて、いろいろな企画を考え続けました。
そして2018年末にそれまでの集大成ともいえる企画をまとめたというわけです。それがファイヤーボールなのです。
ファイヤーボールは幸いにも6社の出版社さんから興味を持って頂き、6社の編集者さんにたいしてプレゼンテーションをすることになったのです。
ここまで至るのに約4年の歳月がかかりました。
何故、挑戦し続けることができたのか?
私は理学療法士として、病院で多くの「肩こり、腰痛、関節痛」に悩む患者さんのリハビリをしています。
仕事をしていると、様々な発見や改善点、問題点が見つかります。
「こうすればもっと良くなるのではないか?」「これは無駄なことではないか?」「このやり方は効果があるな」と…。
すべての患者さんのリハビリから、何かしら考えることがあるのです。
何も考えずに、ただ機械的にリハビリをこなすこともできます。
しかしそれでは単なる肉体労働者ですし、仕事をしていても面白くも何ともありません。
常に何かを得ようと考えながら仕事をすると、仕事が面白くなります。
そして得たモノを「世に広めたい」「もっといろいろな人に知ってもらいたい」と思うとさらに意欲がわきます。
それが企画を考え続けることができた最大のモチベーションです。
私が仕事が好きな理由
私は小学生の頃から身体を鍛えることが趣味でした。
空手、ボクシング、ボディビルで筋肉を鍛えるのがライフワークそのものなのです。
ですから「身体をリハビリする」という今の仕事は、私のライフワークの延長線上にあるようなものです。
生きていくためには仕事をしなければなりません。
仕事からは逃れることができません。
だったらその仕事を最大限に楽しみ、最大限に活用しなければ、仕事そのものが苦行になってしまいます。
筋肉をリハビリする仕事は、筋トレ好きな私にピッタリの仕事なのです。
自分のライフワークと仕事が同じライン上にあることも、挑戦し続けることができた理由の一つです。
つまり「好きなことだから続けられた」といえます。
挑戦し続けることは無駄にはならない
もしこれが嫌いなことだったら、挑戦して失敗したら即、止めてしまうでしょう。
「成功するかどうかわからないが、挑戦し続ける」ためには「嫌いではない」ことが必須です。
好きなことですから、挑戦し続けて失敗してもそれほど苦しくはありません。
失敗しても、そこから何らかの教訓を得ることができ、それを次に活かすことができるのですから…。
出版企画を作成したとしても、企画のたまご屋さんの出版プロデューサーが声をかけてくれるかどうか分かりません。
出版プロデューサーの目にとまり、出版社に配信してもらえたとしても、出版社から声がかかるかどうか分りません。
出版社から声がかかっても、企画会議で採用されるかわかりません。
とにかく、何もわからないのです。
それでも挑戦し続けるためには、「自分のしていることが決して無駄ではない」と信じれるかどうかにかかっているといってもよいでしょう…。
楽天的であることも必要
挑戦し続けるためにはもう一つ大きな要素が必要です。
それは「楽天的である」ということです。
企画が採用されて出版されるのが私の願いです。
しかし仮に出版できなかったとしても何かを失うことはありません。
また次のチャンスを狙うだけです。
心の余裕がなければ、鬼気迫る勢いで挑戦し続け、いつかは燃え尽きてしまうでしょう。
私は幸いにもフルタイムで病院に勤務していますし、妻もプロフェッショナルな仕事をしています。
子供は二人とも大きくなったので、ほとんど手がかかりません。
つまり幸いにも生活が安定しているので、精神的にも余裕があるのです。
私が楽天的でいられるのは、こうしたバックグラウンドがあるからともいえます。
新しい企画を発明する必要はない
私はただの凡人ですから、何か凄い発明ができるわけではありません。
iPhoneを発明したスティーブ・ジョブスのようになれるわけがありません。
しかし、今していることに何らかの変化を加えることは可能です。
今回のファイヤーボール企画も、べつに新しいアイディアでも、画期的な手技でもありません。
自分が毎日しているリハビリという仕事に「ココを変えたらどうか?」「こうしたらもっと良くなるかも…」という改善を加えて、より分かりやすく、より簡潔にまとめあげたものです。
新しい何かを作り上げることは困難を極めますが、既存のものに改良を加え、よりよいものにしていこうと考え続けることは誰でもできることです。
そうやって仕事に興味をもって楽しく取り組む…
そうすると「成功するかどうかわからなくても、挑戦し続けることができる」のではないでしょうか?