・身体を構成する成分の約20%がタンパク質、約65%が水分である。
・身体を構成するタンパク質の種類は約10万種類ある。
・そのほとんどが分解と合成を繰り返して入れ替わっている。
・身体の合成と分解を「同化」「異化」という。
今回は身体の細胞が分解と合成を繰り返す「同化」「異化」について考察したいと思います。
目次
身体は毎日すこしずつ生まれ変わっている。
身体を構成するタンパク質の種類は約10万種類あると云われています。
そのほとんどは常に分解と合成を繰り返し、少しずつ入れ替わって新しくなっています。
これが細胞の同化、異化です。
細胞の分解と合成の速度は身体の部位によって大きな差があります。

筋肉は1日1%生まれ変わっている
筋肉は個人差があるものの毎日1~2%ずつ細胞が入れ替わっています。
筋肉は筋原線維が束ねられたものです

筋原線維はアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが整然と交互に重なってできたサルコメアで構成されています。

アクチンとミオシンがお互いの隙間に滑り込むことで筋肉は伸縮します。
(これが筋肉のコリを引き起こす原因でした)➡必読記事【筋肉のコリを解剖生理学的に理解しよう】
筋肉が生まれ変わるというのは、サルコメアを構成するタンパク質が常に分解と合成を繰り返しているということです。
古くなった細胞を分解することが異化「カタボリズム catabolism」
新しい細胞を合成することが同化「アナボリズム anabolism」です。
アナボリックステロイド
ボディビルをしている人なら「アナボリックステロイド」を知っているはずです。
アナボリックステロイドは筋肉増強剤として使用されことがあり、ドーピング薬剤の一種でもあります。
タンパク質の筋肉への同化作用を促進し、通常を遥かに超えたレベルで筋肉を成長させてくれます。
しかし強いホルモン作用があるため、身体のホルモンバランスが崩れ、健康を害する危険性があります。
異化作用 同化作用 を完全理解
異化同化作用は、細胞の分解と合成だけを意味するものではありません。
身体を動かすために、体内では糖質や脂肪を分解してエネルギーを作り出すことも「異化」。
消化分解された栄養素を、糖質や脂質に合成してエネルギーとして蓄えることも「同化」といいます。
トレーニングや運動は、エネルギーを生み出すために体内では急激に「異化作用」が促進します。
その後の栄養補給と休養によって「同化作用」が促進され、筋肉はより強く大きくなります。
身体が滞りなく同化異化を繰り返すためにはタンパク質の摂取が不可欠です。
次回はタンパク質の効率的な摂取方法、タンパク質の種類などについて考察したいと思います。